住宅購入を計画したとき、住宅会社が決まり仕様が決まり着工となった後、地縄張・上棟・竣工と進んでいきます。
そうすると一つ一つの流れの中に地鎮祭や上棟式・竣工式があり、やるかやらないか、またやる場合もどうやったらよいか、何を準備したらよいか初めてなことも多く分からないですよね!
そんな皆さんの上棟式に対する分からないに答えていきたいと思います。
上棟式意味やる理由って
そもそも上棟式ってどういう意味があるの?やる理由って何?と思ってる人も多いと思います。
上棟式は柱と梁・棟が完成し屋根の一番高い部分の棟木(むなぎ)が取り付けられたを祝う儀式です。「棟上げ(むねあげ)」や「建前(たてまえ)」などと言ったりします。
昔はクレーン車などの重機もなく、大工さんたちが手作業で行っていました。家づくりで一番危険な作業である上棟が終わったことで、無事に棟上げまで終わったことと今後の完成までの安全を願って行います。
主催者は施主になり、大工さんたちのこれまでの工事の労をねぎらい、今後の作業の継続をお願いするコミュニケーションの場となっています。
日取りの決め方
六曜の吉日である「大安」「先勝」「友引」に行いますが、十二直などの建築吉日に行います。また上棟式でも地鎮祭と同じく「三隣亡」は避けます。
しかし日にちにこだわりすぎると上棟式が出来ず、工事が先に進まなくなってしまいます。
地鎮祭から上棟式までは1ヶ月から1ヶ月半ほどです。
上棟式の日取りは棟梁や現場監督が決めてくれますので、早めのに相談しておくのが良いでしょう。
準備するものとその費用
昔は神主さんを呼んで行っていましたが、職人さんの労をねぎらうという意味合いからも、棟梁や現場監督が主導となって式を行います。
流れなど分からないと思いますが、棟梁や現場監督が仕切ってくれるので安心してください。
施主が用意するものとしては儀式で使うお酒・米・塩を用意します。場合によってはお供え物として野菜や、海のものなども用意します。(全部で1万円ほど)
それ以外に棟上げは朝から始まっています。休憩中の差し入れやお昼のお弁当も用意します。(1人1000円~2000円)
式の後に直会をする場合には人数分の料理と飲み物を用意します。車できている人もいるのでアルコール以外にもノンアルコールや、ジュースも用意しておくとよいでしょう。
地域によっては餅撒きをしたりするのでその場合紅白餅を準備します。
直会の最後に祝儀とお土産を渡して手じまいとなります。祝儀の相場は棟梁1万~3万、現場監督5000~1万、その他の作業員3000~5000となります。
お土産には赤飯・紅白餅(紅白饅頭)・酒の3点セットを渡します。
お土産だけ準備して祝儀を渡さないという人もいますので、そのあたりは工夫が必要です。
また会社によっては祝儀が禁止となっているハウスメーカーなどもあるので、現場監督や建築会社の担当者に金額などは相談してください。
午前中の差し入れから、祝儀まで全部含めた総額は10万円~30万円になります。
地域ごとの差や、省略するものによって費用は変わってきます。
雨の日は中止になるの?
多少の雨では問題なく作業は行われます。強い雨では延期になることもあります。
雨が降ると躯体が濡れても大丈夫か心配になるかと思いますが、乾けば問題ありません。
上棟式当日、一日の流れ
まずは服装服装
服装はフォーマルなものが良いですが、最近では神主さんを呼ばない上棟式が一般的になっていますので、カジュアルなものでも問題ありません。ただ襟のあるものや清潔感のあるものの方が良いです。
当日の流れ
上棟式の準備は朝から始まります。
当日は大工さんたちが朝から棟上げに取り掛かります。
棟上げが終わり夕方から上棟式が始まります。しかし施主は上棟式から行けばよいというわけではなく、施主の準備も朝から始まっています。
当日は午前の休憩中に差し入れをし、お昼には職人さんたちのお昼ご飯を用意します。
当日の詳しい流れは下の表を確認してください。
当日の流れは以上のようになりますが、休憩中の差し入れやお昼のお弁当などは省略される場合があります。
また会社ごとに作業の流れも変わり、午前の休憩がない場合などもあるのでそのあたりも棟梁や現場監督に確認が必要です。
無事棟上げが終わるといよいよ上棟式です。
上棟式の流れは以下の通りです。
地域によってやり方に違いがあったり、餅撒きをしなかったりするので、詳い流れについてはこちらも棟梁や現場監督などに確認しておくと安心です。
また費用の兼ね合いから全て行う必要はありません。家の四隅に酒・塩・米を撒き、餅撒きや直会を行わない略式的なものもあるので、そのあたりはご自身の予算と相談の上、担当者と決めてみてはどうでしょうか。
上棟式・地鎮祭やった方が良い?まとめ
私の子供のころは近所で上棟式が行われ、たまたま通りすがっただけなのにお餅を持って帰ってました。最近では上棟式が行われることも少なくなり、そんな光景も見られなくなりさみしい想いがします。
近年では工法の変化からプレハブ工法や2×4工法では棟上げ自体がないの事や、費用の面から行わない人が増えています。また上棟式は平日に行われるので休みが取れないなどの理由で行わない人もいます。
あるハウスメーカーによれば上棟式を行う人の割合は2割だそうです。
ただでさえ費用のかかる注文住宅です。
地鎮祭か上棟際どちらか一方だけやっておいて、あとは普段から現場に足を運び、差し入れをするなどして職人さんとコミュニケーションをとっておけば、問題なさそうです。
職人さんたちはプロです。上棟式をやらないからと言って手を抜いたりするようなことはなく、家の出来に影響してくるようなことはありません。
大事なことは普段から労をねぎらい、感謝を伝えておくことです。
職人さんと仲良くなっておけばお互いの意思疎通もとれるようになりますし、些細なことも確認しやすくなります。
私の知り合いの話では、その場で造作建具を作ってもらえたりしたそうですよ。
とはいえ、上棟は住宅建築において、重要な節目にあたる日に変わりはありません。
上棟式は行わなくとも可能な限り当日は現場に足を運び、様子を確認しに行ったり、大工さんとコミュニケーションをとるなどしてみてください。