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【換気システム】メリット・デメリットから見る向いている人

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深呼吸のイメージ

以前の記事で住宅の24時間換気について説明しました。

24時間換気には種類があり1種換気・2種換気・3種換気とあります。

2種換気は工場やクリーンルームなど特殊な環境で使われるもので、一般住宅では使われないので詳しい解説は省きます。

それぞれにメリット・デメリットがあり、向いている人と向いていない人がいますので、メリット・デメリットを確認してどういった人に向いているのか見ていきましょう。

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1種換気3種換気とは

1種換気とは機械を使って吸気と排気を強制的に行うシステムです。

一般的には1階と2階の間に大元となる換気システムが一台入っており、屋外の空気を吸い室内に取り入れ、室内の空気を外に吐き出します。

外気を吸って室内に送り込み、室内の空気を排出するにはダクトを使って行います。

断熱施工がしっかりされていないとダクトの内部に結露ができ、カビが発生する原因になることがあります。

3種換気は排気を機械を使って強制的に行い内部の気圧が下がることで、強制的に壁に空いた穴から外気を室内に取り込む方法です。

2種換気は3種換気と逆で外からの空気を換気扇で取り込んで、内部の気圧を上げて外に押し出す方法です。

換気システム方法出典:Panasonic

1種換気3種換気共にダクトがあるものとないものがあります。

1種換気と3種換気の大きな性能の違いは以下の2つです。

1、1種換気には熱交換システムがついており3種には熱交換システムが無い
2、1種換気は高機能フィルターなどで空気を奇麗にして取り込むことができる。

1種換気、3種換気それぞれのメリット・デメリット

良い点と悪い点

1種換気のメリット・デメリット

◇メリット

・換気計画がとりやすい〈機械で管理してるため〉
・気密性が低くても強制的に換気してくれる
・空気を奇麗にしてくれる(高性能給気フィルターを使っているもの)
・熱交換機能が付いているものでは省エネ。エアコン代安く抑えることが出来る。
・空気の循環をコントロールすることが出来る。
きれいな空気にこだわりすぎると抵抗力が下がり、免疫力が低下するという意見もあります…

◇デメリット

・導入コストが高い(機材費・工事費・設計費)
・メンテナンスや交換費用でさらにお金がかかる。
・ダクト内に汚れやカビが発生し室内の空気を汚染する可能性がある。
・10年、15年ご部品を交換しようとしたときに製造されておらず、部品の交換ができない。
・10年、20年後に壊れたときに、機械の交換に150万円くらいの交換費用がかかる。

メンテナンス費用として年間25000円~5万円程のメンテナンス契約が必要になってきます。それ以外にも年間2回のフィルター交換代約1万円がかかります。

1種換気は大元の機械1台で換気しているので、故障した場合はすべての換気が止まり、修理も機械の交換が必要なので150万円程かかります。

3種換気なら一か所が壊れても他の機械は動いていますし、交換も一か所だけ変えればいいので費用も安く抑えることができます。

3種換気のメリットとデメリット

◇メリット

・導入費用安い
・メンテナンスコスト安い
・掃除が簡単
・壊れても交換が簡単

◇デメリット

・気密性の低い家では計画通りに換気できない可能性がある。
・熱交換機能がないので外の寒い(暑い)空気が入ってくる。
・外の寒い(暑い)空気を取り入れるのでエアコンの電気代がかかる。
現在日本の住宅の8割は3種換気です。

決して3種換気が悪い換気システムというわけではありません。一般的な建売住宅は3種換気になっています。

そういうところで費用を抑えたり、高額なメンテナンス費用を抑え、価格を下げているのです。

そういったところが建売住宅の寒いと言われる要因の一つにはなっています。

メリット・デメリットから見えるどんな人に向いているのか?

合ってる、合ってない

1種換気の向いている人

・花粉症やアレルギーなど外気を直接室内に取り込みたくない人
・お金に余裕のある人
・家の気密性能の高くない人
・アレルギーやアトピーのある人

3種換気の向いている人

・健康に特に問題がなく換気にもこだわらない人
・費用を安く抑えたい人
3種換気を採用できない場合もあります。

交通量の多い道路の近くや空気汚染のひどい地域に住んでいる場合には、3種換気は向かないので1種換気が良いです。

また1種換気の高機能フィルターの役割は、空気清浄機を使うことで代用することが出来ます。その方が壊れても交換が可能だし、性能の良いものが出たときにも買い替えがしやすいというメリットもあります。

換気システムについて私の思う最適解

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1種換気の説明でダクトのない1種換気の話をしました。

1種換気のダクトレスのものは3種換気のように直接壁に埋め込まれていて、ファンが付いていて外と中を繋いでいます。

私の換気システムに対する個人的な意見は、1種換気のダクトレスが良いと考えます。

理由は1種換気、3種換気のデメリットをそれぞれ補っているからです。

1種換気最大のデメリットである費用の部分と、3種換気最大のデメリット外気を直接取り込むことの両方を解決してくれます。

1種換気画像

出典元:さくら・グローバルコーポレーション株式会社

上の写真はさくら・グローバルコーポレーション株式会社の画像を引用したものです。壁に直接3種換気のように埋め込み、中の格子状のフィルターが熱を溜めて空気を交換するときに熱を移して換気します。

1種換気システムのデメリットをおさらいしておきましょう。

・導入コストが高い(機材費・工事費・設計費)
・メンテナンスや交換費用でさらにお金がかかる。
・ダクト内に汚れやカビが発生し室内の空気を汚染する可能性がある。
・10年、15年ご部品を交換しようとしたときに製造されておらず、部品の交換ができない。
・10年、20年後に壊れたときに、機械の交換に150万円くらいの交換費用がかかる。

1種換気ダクトレスは導入費用はダクトありのものに比べると、それほど安くならないかもしれませんが、メンテナンス費用は大幅に安くなります。

メンテナンスは簡単で、フィルターの手入れも掃除機で吸うだけなので楽です。

ダクトがないので専用の業者さんにお願いしてメンテナンスしてもらうということもなく、費用を安く抑えられます。カビや結露の心配もありません。

そのうえ熱交換システムが付いていますので、熱交換率90%で家の中と外の空気を入れ替えることがでる商品もあります。

故障したとしても修理は壊れた箇所だけすればよいので、修理費も安く抑えられます。また1か所が壊れても他が稼働するので、換気が止まってしまうということもありません。

電気代もダクトあり1種換気の半分くらいで抑えられます(ある調査によると約8000円/月)。

ダクトレス1種換気のデメリットを強いてあげるとすれば、ダクトありのものに比べ計画換気が難しいということです。

部屋の隅々まで換気がいきわたらない可能性があります。

しかしそのデメリットを踏まえても費用の面やメンテナンスの面で、ほかの換気計画に比べ最適だと私は思います。

注文住宅を計画すると、細かいところまで決めなければいけないことが多く大変ですよね。

それぞれメリット・デメリットを踏まえ自分にとっての最適解を見つけてください。