年間多くのお客様のおうちのづくりの相談に乗っています。
今回は「リビング階段の間取り」について考えていきたいと思います。
リビング階段を取り入れたいと考えている人も多いと思います。
前回の記事ではリビング階段を取り入れる場合のメリット・デメリットについてお話ししました。
今回はリビング階段の種類と、取り入れる場合の根本的な間取りの解決策について、お話していきたいと思います。
今回の記事を読んでいただけば、リビング階段を採用する場合に気を付けたい事や、将来的な間取りの変化にも対応しやすい作りについて分かっていただけます。
リビング階段を取り入れる人は参考にしていただけたらと思います。
リビング階段のメリット・デメリットや採用する場合の注意点については、こちらの記事から確認してください。
リビング階段の種類
リビング階段の種類と聞いてリビング階段に種類ってあるの!?と思われた方もいると思います。
厳密にいうと種類があるわけではないですが、分かりやすいように私が勝手にタイプを分けました。
私はリビング階段の間取りには3つのタイプがると思います。
2、リビングの壁沿いを通る間取り
3、リビングの一部だけを通る間取り
以上の3種類です。
それぞれについてどのような特徴があるのか見ていきたいと思います。
リビングを横断する間取り
一つ目はリビングを横切る形の導線になるリビング階段の間取りです。
この間取りがリビング階段のデメリットを知らずに取り入れた場合、一番失敗するパターンの間取りだと思います。
リビング階段のデメリットについては、「リビング階段の気を付けたいデメリットについて」読んでいただきたいです。
子供の友達が来た時もリビングの中央を横切らなければいけないですし、家でくつろぐのが一番難しい間取りになります。
さらに失敗に気づいて間取りを変更したいと考えても、リフォームで階段の位置を動かすのはほぼ無理なので、間取りの変更も難しいです。
オープン階段を付ける場合などはお洒落になると思います。
リビングの壁沿いを通る間取り
この間取りでは1番の間取りに比べデメリットは解消されます。
二階に上がる階段の前が扉で仕切られていますので、空調効率も良くなりますし、匂いや音が伝わるのも軽減できます。
人が来たときは寛げないかもしれませんが、二階に上がる人の導線が限られるので、リビングで見られる範囲も限られます。
また家族のコミュニケーションもしっかり取れます。
空調効率や、コスト、匂いや音の問題を解決したい人には2番のような間取りがおすすめです。
リビングの一部を通る間取り
3つ目はリビングの一部分だけを通って二階に上がる間取りです。
私はこの間取がリビング階段を取り入れる場合一番失敗の少ない間取りだと考えています。
この図のような間取りだと特にお客様からリビングが見えにくいし、リビングでくつろぐことが可能だと思います。
子供とのコミュニケーションを取るうえでは少し接点が短い気がしますが、とても機能的な間取りだと思います。
音やにおいが気になる人は階段の前に扉を設ければ、空調効率や音・匂いへの対策も取れたリビング階段になります。
リビング階段 リビングの一部を通る間取り応用編1
こちらの間取りはリビングの一部しか通らず、プライバシーも保たれながら帰宅した家族とのコミュニケーションも取れる間取りになっています。
もしこの間取りでリビング階段を取り入れたことを後悔しても、階段の上り口に扉を付ければ、音やにおいの問題を解消でき、空調効率を上げることも簡単なので修正のききやすい間取りとなっています。
リビング階段 リビングの一部を通る間取り応用編2
こちらの間取りもリビングの一部しか通らないので、お客様の導線を限定しつつ、家族とのコミュニケーションを取れる間取りとなっています。
こちらの間取りはリビング階段のデメリットを分かっていて取り入れても、やはり実際生活してみたらどうしても我慢できなくなった場合に、リビング階段じゃない間取りへの変更が簡単です。
玄関ホールのへの壁の位置を変えるだけで、階段の登り口をリビングの外へ出すことが出来るので、最悪の場合リフォームでリビング階段じゃなくすることが出来ます。
リビング階段の間取り:まとめ
今回の記事はリビング階段のデメリットに対する応用編のような記事です。
まずはリビング階段のデメリットをしっかり把握しましょう!
リビング階段の詳しいデメリットについてはこちらの記事をお読みください。
その上でリビング階段を取り入れる場合は対策しておきましょう。
自分の想像もしていなかったところで失敗したと感じるものです。
まずは間取りを考え失敗の少ない間取りで、さらにメリットも受けられるようにしていきましょう。
それでもどうしても我慢できない場合を考えて、修繕しやすいような間取りを計画することが大事になってくるのではないでしょうか?
リビング階段の間取り応用編のように、壁の位置を少しずらすだけで階段をリビングの外に出来るような間取りにしておけば、たとえ失敗したとしても少ない費用で改善することが出来ます。
始めからデメリットを受け入れられるようにしておくことが一番大事だとは思いますが、専門家の意見をよく聞くことでデメリットを克服できる間取りになると思います。
一緒に勉強していきながら、一生に一度の大きな買い物マイホームについて、できるだけ失敗を少なく手に入れましょう!!