年間多くのお客様の住宅購入に関する相談に乗っています。タケです。
今回は住宅の間取りの中で吹き抜けの間取りについて考えていきたいと思います。
リビング階段と同じように人気の間取りですね!でも他の設備や間取りに比べて優先順位は低いかもしれません。
そんな吹き抜けについてですが、メリット・デメリットを解説していきながら、取り入れる場合の注意点について説明していきたいと思います。
この記事を参考にしていただいて、吹き抜けを取り入れるヒントにしてください。
私も注文住宅で建てるなら吹き抜けを採用したいと考えています。もしくは中古住宅でも吹き抜けのある間取りがいいと思いますが、優先順位は高くありません。
自分の気に入った物件に吹き抜けがあればラッキーくらいに考えています。
吹き抜けの間取りにするメリット・デメリット
まずは吹き抜けの間取りにするメリットとデメリットをしっかり理解していきたいと思います。
お洒落だからと取り入れて後からデメリットを知ったら後悔しますよ!
吹き抜けのメリット
私が吹き抜けについてメリットと思うことは以下の3点です。
1、お洒落
2、解放感がある
3、光を取り入れられる
それ以外にも調べると以下のようなメリットもあります。
・風通りが良くなる
・空間に広がりを持たせることが出来る
などのメリットもあります。
吹き抜けは解放感があり、明るく、そんなリビングでのんびりできたら、優雅な気持ちになれますよね。
吹き抜けのデメリット
続いて吹き抜けのデメリットです。
私は以下の4点がデメリットだと感じています。
1、エアコンの効きが悪くなる
2、音が二階に響く
3、二階のスペースが減る
4、掃除が大変になる
空調する空間が二階にも及ぶので、範囲が広がり部屋が温まりにくく(冷えにくく)なります。よって、エアコンの電気代がかかります。
また、吹き抜けが筒の役割をするので、一階の音は反響して二階に大きく聞こえます。
吹き抜けの間取りを取り入れるとしても以上のようなデメリットもしっかり考慮して取り入れたいですね!
吹き抜けに関する私の見解
私は最初にも言いましたが、吹き抜けは良いと思っています。
やはり吹き抜けは開放的で明るく、お洒落に見えるので豪華な感じがしてできるなら取り入れたいと思います。
しかし、デメリットを考えると取り入れることに躊躇してしまうのが本音です。
デメリットを解消するためには、住宅の性能を上げたり、大掛かりな設備を導入しなければいけなくなります。さらに間取りにも工夫が必要です。
設備を導入したり、性能を上げるには大きな費用が掛かります。
対流を起こすためにシーリングファンを入れるくらいなら大した費用ではないですが、吹き抜けと相性の良い全館空調を入れるとなると、機材の金額、導入費用、メンテナンスコスト、と考えると200万くらいになり、イニシャルコスト、ランニングコスト共にコスパが良くない気がします。
それ以外にも音やにおいの問題。吹き抜けの窓や窓枠の掃除のことを考えると本当に取り入れてよいものか疑問です。
私は今まで吹き抜けのある家に住んだことが無いので、どれほど気になるものなのか分かりません。
ただこのデメリットを甘く見ていると後悔につながると思います。それは私の車の購入の失敗からも分かります。
私は見た目のカッコよさから黒い車を買ってしまいました。しかし黒い車は汚れや傷がとても目立ちます。
傷は日々気にしてしまいますし、汚れは毎月洗車しています。これがなかなかストレスと手間になります。でもこれまで黒い車を持ったことがなかった私はこのデメリットに気づくことが出来ませんでした。
マイホームの吹き抜けにおいても同じことが言えます。
きっと自分が思っている以上に音やにおい、電気代が気になると思います。
電気代を気にして熱くてもエアコンを付けなかったり、いいことは無いと思います。
掃除も面倒になって、せっかくきれいな状態で買った家が手入れされなくなってしまうと思います。
そういった手間が面倒じゃない方や、デメリットを解消できる設備を入れてもお金の心配がない方は、吹き抜けを採用しても良いと思います。
吹き抜けのデメリットを解消するために
吹き抜けのデメリットを解消するための、住宅性能、設備、間取りについての改善策を紹介しておきたいと思います。
以下のようなことを参考にマイホームの間取りや設備について考えてみてください。
空調に関する予防策
吹き抜けの間取りは空調効率が悪くなります。
そのデメリットを解消する改善策は二つあります。
まずは家の断熱性能と機密性能を上げることです。
断熱性能を上げることで外気の影響を受けにくくなり、暑くなりにくく、冷たくなりにくい家にすることが出来ます。
また機密性能を上げることで外からの空気の侵入を防ぎ、計画的に空調することがしやすくなります。
もう一つは全館空調を取り入れる方法です。
全館空調は家全体を同じ温度になるように空調してくれるので、吹き抜けやリビング階段があっても一階も二階も温度差を無くし、ヒートショックなども防いでくれます。
全館空調については詳しくは全館空調についての記事をお読みください。
音に対する予防策
吹き抜けの間取りでは、吹き抜けが筒の役割をして一階の音は二階にも響きます。
音が響くには二つの振動があります。
一つは空気が振動して聞こえる音。
もう一つは物体(壁)を伝って聞こえる音です。
吹き抜けのある二階の間取りの参考例です。
空気を伝って聞こえる音は機密性能を上げて空気の通り道を減らすことで軽減できます。
壁を伝って響く音は、吹き抜けに面している壁に断熱材や遮音性のある素材を挟むことで防ぐことが出来ます。一階と二階の間に断熱材や石膏ボードを挟むことで二階の足音を軽減することが出来ますよね。それを壁におこないます。
また吹き抜けからすぐ部屋にするのではなく、廊下などのスペースを作ることでも音の伝わりを軽減する効果はあります。吹き抜けから繋がる二階のスペースを物干し場や、子供の遊ぶスペースにしてみてはどうでしょう?
吹き抜けを取り入れる場合に必要なこと
メリットおさらい
1、お洒落
2、解放感がある
3、光を取り入れられる
4、一階と二階の空間に繋がりを持たせることが出来る。
5、風通りが良くなる
6、空間に広がりを持たせることが出来る
デメリットおさらい
2、音やにおいが二階に伝わる
3、二階のスペースが減る
4、掃除が大変になる
まずはメリットとデメリットを比べ自分にとってはどちらが良いか考えてみてください。
それでも建てる前には気が付かない失敗ポイントがあるものです。
リビング階段と同様、建てる前にしっかりデメリットをカバーして建てることが大事です。例え建てた後に失敗に気づいてもリカバリーが容易になるように準備しておくことが大事です。
そしてそれでも修正できない失敗をしてしまたらあとは気にするのをやめましょう。
常に気にしながら生活していてはストレスも溜まりますし、せっかくの楽しいマイホームが台無しになってしまいます。
そのためにもどんなに準備しても、事前に気が付けない失敗もあることを理解し、割り切って考えられるようにしておきましょう。
ローンが払えなくなるなどの致命的な失敗をしてしまってはダメですが、少し使い勝手が悪いくらいだったら、住まい方を変えて楽しく生活できるように変えてみてはいかがです?
せっかくの夢のマイホーム楽しく生活しましょう!