皆さんこんにちは。年間多くのお客様の住宅購入の悩みを解決しています。タケです。
これまでの記事でリビング階段のデメリットについて話してきましたが、今回はリビング階段を取り入れたい人が希望する、家族とのコミュニケーションについてお話していきたいと思います。
家族とのコミュニケーションは取りたい、でもリビング階段のデメリットも気になる、そんな方へ向けた記事となっております。
リビング階段を否定しているわけではありません。
仮にリビング階段を取り入れなかった場合の家族のコミュニケーションについて解説しています。
この記事を読んでいただければ、リビング階段を取り入れなくても家族とのコミュニケーションが取れるヒントが見つかります。
リビング階段のデメリットについてはこちらの記事をお読みください。
家は誰のために建てるのか?
大前提として子供部屋として部屋を用意することは、私はあまりよくないと思っています。
なぜかというと、新しい家で一番長く過ごすのは誰ですか?
きっと家を買った本人たちです。自分たちの快適に過ごせる家にすることが大事です。
子供は将来家を出ていくかもしれません。子供が自分の部屋を欲しがるのは小学校高学年になってからです。大学卒業まで部屋を使ったとすると10年ほどです。高校卒業後家を出るとなると子供部屋を使う期間はさらに短くなり、6年になります。
その短い期間のために子供部屋を充実させるより、それ以外の部屋を充実させるためにスペースを使う方が、その家で一番長く生活する人のことを考えていると思います。
階段スペースを広く取り子供のスタディースペースにしたり、物干しスペースにした方が家族のコミュニケーションも取れ、家事も楽になりますよ!
家事の時間が減れば時間に余裕が生まれ、自然と家族との時間も増えます。
リビングなどみんなが使うスペースを充実させる方が、子供の引きこもらない間取りを作ることもできます。
子供が出ていった後の部屋をどう使うか、用途を考えておくことも重要です。
間仕切りで簡単に仕切れるようにしておけば、子供が増えたときは部屋を仕切って増やしたり、子供が出ていったあとは広い部屋にして使ったり用途が増えます。
以上のようなことをもとに家族のコミュニケーションが増える間取りについて考えていきたいと思います。
子供部屋の居心地よくさせすぎない
家族とのコミュニケーションを考えるうえで、重要になってくるのは子供部屋とリビングです。
子供を部屋に閉じこもらせず、パブリックスペースで過ごす時間を増やすことで、自然と家族の時間が増えます。
子供部屋は子供が自立するために大切な空間です。
自分の部屋の片づけやプライベートスペースを持つことは子供の自立を助けます。
自立と孤立は違います。子供が孤立せずに自立できる助けをしてあげることが大切です。
なのでこの二つをメインに考えていきたいと思います。
子供部屋の広さ
私は自分の子供には子供部屋は4畳半がいいと思っています。
収納を合わせて5畳から5畳半が良いと考えています。
一般的には子供部屋を6畳と考える方が多いようですが、6畳にするとおけるものが増えて快適になり過ぎてしまいます。
4畳半あれば机とベットを置くには十分な広さです。
スタディースペースをリビングや二階の階段スペースを利用することで、子供が部屋に閉じこもってしまうことを防ぎ、子供の勉強を親が見てあげることでコミュニケーションが増えます。
スタディースペースを他に用意することで、子供部屋に置くものが減り、子供部屋を広くしなくてもよくなります。
また子供の部屋の掃除を親がする方も多いと思います。そのときも子供部屋が小さい方が掃除も楽になります。
私の実家では部屋にテレビを置くことを禁止されていたので、テレビを見るときはリビングにいました。そういった工夫も子供を孤立させない工夫ですよね!?
家族の気配を感じる間取り
子供部屋をリビングの近くに作ったり、子供部屋を吹き抜けでつなぐことで、子供の気配を感じながら生活することが出来ます。
子供部屋を空間でつなぐ方法としては、子供部屋を完全に壁で区切らず、間仕切りで空間を分けるなどして上部は仕切られていなかったり、ドアを付けないなどの方法もあります。
しかしこの方法だと子供が大きくなったときに、プライベートの確保が難しいと思います。
子供も思春期になればプライバシーが大事ですよね!
導線を考える
家族のコミュニケーションを増やす方法として、お風呂や洗面所に行くには必ずリビングを通る間取りにしてみてはどうでしょう?
必ず使うお風呂や洗面所へ行くのにリビングを通るようにすれば、家族と会う機会が増え自然とコミュニケーションも増えます。
そのほかにも、ベランダに出るのに子供部屋を通らないといけない場所に子供部屋を作るとか、子供部屋にファミリー書庫を作るなど何かと子供部屋を通る導線を考えてはいかがでしょう。
ファミリークロークも良い考えですね。
ファミリークロークにすれば家族の洋服を1か所で管理するので家族が集まりますし、家族の洋服を各部屋にもっていかなくて良くなるので家事楽です。
家族と間取り
コミュニケーションを増やす間取りや子供を籠らせない間取りについて調べているうちに、面白い本を見つけたので紹介します。
本のタイトルは『子供をゆがませる間取り』という本です。
皆さんは少年犯罪と間取りに相関性があると思いますか?
間取りによる家族とのコミュニケーション不足は少年犯罪との因果関係があります。
この本では犯罪を犯した青少年が実際に住んでいた家の間取りが紹介されています。
この本に多く出てくるのは玄関から直接自室に行けてしまう間取りです。
やはり家族とのコミュニケーションが子供の精神状態に与える影響は大きいようです。
大事なことは家族の集まる場所に、子供の居場所を作ってあげることです。
私は少年犯罪の専門家ではありません。しかし、家造りから子供とのコミュニケーションということについては考えることが出来ます。
本書の中では子供とのコミュニケーションの取り方についても言及されています。
子供部屋に対するルールをしっかり決めることで、子供に干渉しすぎなくても子供の方からコミュニケーションを取るようになってくれます。
「ノックをしてから入る」「子供がいないときには入らない」などのルールを守ることで、子供のプライバシーも守られ子供に信頼されるようになります。
間取りだけではなくコミュニケーションの取り方が大事になってくるのではないでしょうか。
まとめ
子供とのコミュニケーションを増やすためには間取りを工夫することです。
子供部屋のあり方を考え、子供が子供部屋に閉じこもらない間取りにすることが大事です。
・子供部屋を快適にしすぎない
・リビングにスタディースペースを設ける
・家族の導線を考える
・子供とのかかわり方を考える
そのためにもリビングやみんなが集まれるスペースを作る間取りの工夫が大事になってきます。
間取りを工夫するだけではなく、子供との関わり方も大事です。
子供を部屋に籠らせたくない理由は何ですか?コミュニケーションを取りたい理由は何ですか?
ただコミュニケーションを取りたいだけではなく、子供の様子が気になったり、精神的に孤立してしまわなかが心配だと思います。
そのためには間取りに頼るだけではなく、普段から親子の信頼を築ける接し方が大切なのではないでしょうか?
子供のプライバシーを尊重したり、一人の立派な大人として扱ってあげることで子供は自然と成長していき、親子の関係も良好に保たれます。
私たち親も子供によって成長させられています。
私は毎日子供に叱られながら、親として成長しています。