年間多くのお客様の住宅購入の相談に乗っています。タケです。
先日金融機関に住宅ローンの相談に行ってきたので、その時の話をしたいと思います。
私はお客様の住宅の購入に関するアドバイスをしていますが、私自身も住宅の購入を考えています。
先日気になる物件があったので、私がその物件を申し込めるのか銀行に相談に行ってきました。
フラット35を扱うARUHIと私の住んでいる県では、最大手の地方銀行に話を聞きに行ってきました。
ARUHIと地方銀行について特徴を解説していきたいと思いますので、ARUHIでの借り入れや地方銀行で借り入れを考えている方は参考になると思います。
自分が借りる住宅ローン。必ずしも営業マンの進める住宅ローンが最善とは限りません。
自分で動いて一番自分に都合よく借りられる住宅ローンを探すことも大切です。
私が金融機関に相談に行った訳
私が金融機関に相談に言った理由は、希望物件を購入できる体力が自分にあるか知りたかったためです。
借入可能額は自分で計算することが出来ます。
計算式は
年収×0.35÷12-借り入れのある人は毎月の支払いの合計÷3062×100です。
×0.35の部分は年収により変わります。
年収が400万円以上の人は0.35、年収が400万円以下の人は0.3になります。
しかし、実際自分が借り入れを希望する銀行でいくらまで借りられるかは金融機関に相談に行ってみないと正確なことは分かりません。
返済負担率も民間の銀行ではだいたいそのくらいということで、多少前後して借り入れができるみたいです。
住宅ローンを組む人の属性によって変わってきます。収入が安定していて返済に問題のなさそうな人なら返済比率を超えても借りられるようです。
そして私はいろいろと借り入れの条件が厳しいので、実際銀行に行っていくらくらい借りられそうなのか?またどうすれば借り入れを増やすことが出来るのかアドバイスをいただきたかったのです。
第一地方銀行とARUHIに行ってきました
私の住んでいる県では第一地銀と言われる大手の地方銀行と、フラット35を扱うARUHIに相談に行ってきました。
理由は変動金利と固定金利で検討したかったことと、フラット35の方が貸し出しの審査が寛容なためです。
またフラット35と変動金利ではローンの審査をしてくれる審査金利が変わってきます。
銀行の審査は店頭に張り出されている住宅ローンの金利で審査がされます。これを店頭金利と言い、店頭金利が2.5%なら2.5%で仮審査がされます。高い金利で審査されるので、借入可能額は減ります。
実際に適応になる金利は違います。そこから給料の振込口座にしたり、公共料金の引き落とし口座にすることで金利の優遇を受けられ、実質金利は下がります。
でも考えてみたら当然ですよね!仮審査の時点ではその人が給料の振込口座に指定してくれたり、公共料金の引き落とし口座に指定してくれるか分からないわけですから、店頭金利で計算しますよね。
フラット35の場合は審査金利も適応金利も同じなので適応金利で審査してくれます。現在だとだいたい1.5%位で計算されます。
私の場合はフラットの方が借入可能額が200万円から300万円程上がりました。
銀行に相談に行くときに準備するもの
銀行に行く場合は特に予約なども必要なく、銀行の窓口に行き順番を待てば話が出来ます。何も持って行かなくても相談することは可能ですが、具体的な話をしたい場合には具体的な数字の分かる書類が必要です。
フラット35で相談する場合は、予約が必要です。ARUHIの場合は各県に窓口があるので予約をして店舗に相談に行きます。その場合も以下の書類があると話がスムーズに進みます。
予約は簡単でWEBから支店を選んで日にちと時間を選んで予約するだけです。まだフラット35にすると決めていなくても、住宅ローン自体の相談に乗ってもらえます。
相談するときに合った方がいいもの
・収入の分かる書類
・借り入れの分かる書類
・ある場合は物件情報
収入の分かる書類は源泉徴収票や課税証明書(前年度分)。勤続年数の短い場合は給料明細でも可能です。給料明細は出来るだけ長い期間分用意しましょう。
借り入れの分かる書類は正確な残額と月々の支払いが分かるものが良いので、各借入先から償還票を取り寄せましょう。
自動車のローンなら連絡して2、3日で郵送で届きました。
奨学金はスカラネットからWEBで発行の申請ができ、1週間以内には郵送されてきました。
銀行の借り入れ対象者の勤続年数は2年以上あった方がいいと言われますが、勤続年数1年から審査してもらえます。
またフラット35では勤続1ヶ月から審査してもらえます。その場合は審査は厳しくなるようです。
上記の書類をもっていけば窓口で借入可能額を教えてもらえます。銀行の窓口では特に問題ない人なら15分くらいで結果を教えてくれます。私の場合は借り入れも多く年収の計算も大変だったので40分ほどかかりました。
自分がどのくらい借りられるか分かればマイホームの予算を立てやすくなりますね。
収入合算についての比較
銀行に相談に行って分かったことがいくつかあります。そのことについて触れたいと思います。
民間の金融機関(銀行)の収入合算の方法には連帯債務として、配偶者などの収入を合算する方法と、連帯保証として収入を合算する方法があります。
連帯債務は文字通り連帯債務者となり、主債務者と一緒に住宅ローンを借りる方法です。
この場合は連帯保証と違い連帯債務者の借り入れも住宅ローンの借り入れに関わってきます。主債務者と連帯債務者の借り入れがすべて他の借り入れとして合算されます。
それに比べ連帯保証にすると連帯保証人の借り入れは返済比率に関わってこなくなるので、返済比率を下げることが出来ます。
ちなみに連帯保証と連帯債務の違いとしてはすまい給付金や住宅ローン減税の対象になるかならないかの違いがあります。連帯債務にした場合連帯債務者もすまい給付金と住宅ローン減税の対象になります。
フラット35は収入合算する場合連帯債務しか選べないので、連帯債務者の借り入れも必然的に主債務者と合算されてしまいます。
このようなことを考慮して連帯保証と、連帯債務どちらにするか決めても良いですね。
また今回行った銀行では収入合算する人の雇用形態は問わないということでした。つまり収入を合算する人の雇用形態がパートやアルバイトだとしても年収の100%まで収入を合算してくれるとのことでした。これはフラット35でも同じです。
しかし金融機関によっては雇用形態が正社員じゃない場合、収入の半分までしか見てもらえないなどがあるので銀行を選ぶ際のポイントになりそうです。
ちなみに私の行った銀行では、収入を合算する人の雇用形態が正社員などの収入が安定している人は連帯債務にすることが多く、パートやアルバイトなどの場合は連帯保証にする場合が多いと言っていました。
【フラット35】ARUHIの特徴
実はフラット35でも適応金利に差があります。
フラット35は取り扱っている金融機関どこで審査に出しても行き着く先は同じで、住宅金融支援機構に行きます。そして回答も住宅金融支援機構からくるので回答金利に差は無いのですが、金融機関の窓口での手数料によって金利が微妙に変動します。
ARUHIはフラット35の貸し出し機関の中でも適応金利が最安になる金融機関の一つです。
そんなARUHIですがARUHIフラットαという商品があります。
ARUHIフラットαは諸経費ローンのことです。住宅の購入には建物代と土地代以外にかかってくる諸経費があります。その諸経費を貸してくれるローンになります。
その諸経費の中に住宅ローンの1割まで組み込むことが出来るのです。
フラット35は住宅ローンの何割まで借りるかで金利の引き下げがあります。住宅ローンの9割以下の借り入れだと金利を低く抑えることが出来ます。(だいたい0.2%くらい)
ARUHIでは住宅ローンの1割を諸経費ローンに組み込むことで、残りの9割の住宅ローンを9割以下の住宅ローン借りることが出来ます。
諸経費には不動産屋さんへ払う手付金や頭金を入れることが出来るので、実質フルでローンを組むことが出来ますが、いったん自分で最低限の支払いはして後で融資から帰ってくる形になるので初めに手出しは必要になります。
これは銀行も同じです。銀行も頭金や手付金を含めてフルでローンを組むことが出来ます。
諸経費ローンで気を付けなければいけないことは、諸経費ローンは変動金利になるということです。そして住宅ローンに比べ金利が高いです。ARUHIだと3.195%です。なので繰り上げ返済する場合は諸経費ローンから先に返済していくことをお勧めします。
地方銀行全体としての特徴
私は今回私の県では最大手の第一地方銀行に行ってきましたが、思ったような回答を得ることが出来ませんでした。
しかしまだ方法はあります。皆さんのお住いの県でもあると思うのですが、隣の県などから進出してきている地方銀行があると思います。
そういった銀行は少しでもお客様を獲得して売り上げを上げようと融資を頑張ってくれたり、より優遇して貸し出そうとしてくれます。
なので他行で融資を断られても融資を通してくれたり、より多くの金額を融資してくれたりする場合があります。
その一環として、他の借り入れを住宅ローンに組み込んでくれるという商品を販売している金融機関もあります。
以前は行っている金融機関も多かったのですが現在ではほとんどありません。
他の借り入れをおまとめしてくれるローンを扱っている金融機関は多いですが、住宅ローンにまとめてくれる金融機関はほとんどありません。
そうすると結局住宅ローンとおまとめローンの2本になってしまいますし、おまとめローンは金利も高く、借入期間も住宅ローン程長くありません。
労金では住宅ローンに500万円まで他の借り入れを組み込むという商品を販売していますが、労金ではあまり優遇金利を受けることが出来ませんので、住宅ローンの金利が高めになります。
金融機関に相談に行って感じたこと
金融機関に行くと住宅ローンの借り入れについて相談に乗ってくれたり、いくらまで融資可能かということは教えてくれます。
しかし、自分に合った住宅ローンを紹介してくれるわけではありません。あくまでもその金融機関で住宅ローンを組む場合についていくら借りられるか、どうしたら借りられるようになるか教えてくれるだけです。
実際私も現状では住宅の購入は難しく、購入時期を1、2年遅らせて現在の借り入れを減らし、収入が上がってからまた購入を考えた方が良いのじゃないかと言われました。
しかし、今気に入った物件があり家が欲しいわけですし、2年後だと2年分の家賃がもったいない気がします。住宅ローンを払い終わる年齢も2年後ろに伸びるわけですし、2年後に健康状態に何も問題がないとも限りません。
そういったことを考えるとできるだけ早く住宅ローンを借りて返していきたいと思います。
銀行からしたら自分のところで借りてほしいわけですから、わざわざ他行の住宅ローンを進めるわけないですよね。
なのでこの場合は銀行側の人じゃない住宅ローンに詳しい人に相談するのが良いかと思います。
スーモカウンターやホームズなどの住宅購入の相談窓口や、建てたい住宅会社が決まっているならばその担当営業マン。または住宅ローンに強い不動産屋さんなどに相談する方が、自分に借りやすい金融機関の相談に乗ってもらえるかもしれません。
ちなみにスーモカウンターでは住宅ローンの相談には乗ってもらえないので、リクルートがやっているファイナンシャルプランナーを紹介されます。そういった中立な立場のFPに相談するのも良いかもしれません。
もちろん借り入れに問題のない人や自分の住宅ローンの借り入れを決めている人は、自身で金融機関の窓口に行くことをお勧めします。
住宅会社の担当営業マンや不動産屋さんに金融機関のことをお願いすると、いつもお願いしてる銀行の担当者にお願いしてくれるので話がスムーズに進む場合があります。
窓口の担当者じゃなくもっと上の役職の人に話を通してくれたり、銀行側と交渉してくれて融資を頑張ってくれたりもします。
どちらかというと住宅会社の営業マンの方が銀行との交渉を積極的にしてくれたり、住宅ローンの借り入れを頑張ってくれ、不動産屋さんは借り入れが厳しい場合あまりお客様を追わず次のお客様に行く傾向があるように思われます。
いきなり金融機関や不動産、ハウスメーカーに相談に行くのがハードルが高いという方は住宅購入相談の窓口に行くこともお勧めです。アドバイザーの能力にもよりますが一般的な住宅ローンの相談にも乗ってもらえます。
担当に物足りなさを感じたら担当のアドバイザーを変えてもらえばよいのです。
ネットで情報を得るには限界がありますし、その情報が自分に当てはまっているのか分かりません。すべての銀行のホームページを確認するのはかなりの労力ですし、調べても分からないこともあります。
まずは是非相談に行って自分の現状を知るところから始まります。