売主物件とは
売主から直接物件を購入することで、間に仲介業者を入れない取引の事です。
売主にはハウスメーカーや不動産屋などの法人の場合や、中古物件などでは個人が売主になることもあります。
売主から直接買う場合のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
売主物件の特徴についてはこちらでも詳しく解説していますので合わせてお読みください。
メリット
Ⅰ、仲介手数料がかからない。
Ⅱ、住宅設備に力を入れていることが多い。
Ⅲ、施工会社の提携先や、自社の大工さんが建ててくれるので施工がしっかりしていて安
心。
Ⅳ、メンテナンスやトラブル時の対応は施工した工務店が対応してくれる。
補足が必要な部分のみ説明していきます。
Ⅰ、仲介手数料がかからない
物件の売買に仲介業者を入れないので、売主にも買い主にも仲介手数料は発生しません。なので仲介手数料分安く購入できます。しかしその分注意が必要なのでデメリットもしっかり理解しておきましょう。
Ⅱ、住宅設備に力を入れていることが多い。
ハウスメーカーや不動産屋が売主となっている物件は、そのメーカーの強みを生かした物件となっているので、設備や性能に力を入れている物件なことが多いです。
その分普通の建売に比べ価格は高くなりがちです。
3、4についてはそのままの意味なので割愛します。
続いてデメリットを見ていきましょう。
デメリット
Ⅰ、自分で物件を探さないといけない。
Ⅱ、値下げは期待できない。
Ⅲ、個人間での売買契約は手間がかかるうえトラブルも多い。
Ⅳ、手数料は取られないが最初から手数料分が価格に乗せられていることがある。
Ⅴ、中古の場合自身でホームインスペクションをお願いした方が良い。
Ⅵ、棟数が少ないので自分の好みに合う家が見つかるとは限らない。
こちらも補足が必要な部分を一つ一つ詳しく見ていきましょう。
Ⅰ、自分で物件を探さないといけない
仲介業者を使う場合自分の希望に合った物件を探してくれます。場所や価格、間取りといった希望を伝えれば、仲介業者さんが提案してくれます。
売主物件の場合は自分で物件を見つけなければならないという手間がかかってきます。しかし、現在ではネットを使えば売主物件を探すことも可能です。
Ⅱ、値下げは期待できない
売主物件は新築でも中古でも値下げ交渉は難しいと思います。
売主が法人の場合はもともと作っている物件が性能の良いものであることが多いので、最初から適正価格であることが多いです。
また相手は不動産のプロになるので一般の人がプロを相手に値引き交渉は難しいと思います。
個人が売主の場合は残債分は帳消しにしたいと考えるので、最初の価格がそこに設定されている場合それ以上の値引き交渉は期待できません。
Ⅲ、個人間での売買契約は手間がかかるうえトラブルも多い。
中古物件などの売主は個人で売りに出している場合もありますが、その場合はそもそも個人で売りに出している物件を見つけることはできません。なぜなら見つけるすべがないからです。
自分の知り合いでもない限りまずその情報が入ってきません。
また、個人同士の売買は手間もトラブルも多いです。
売買契約書の準備や融資の手続きなどすべて自分たちでやらないといけないですし、重要事項の説明も自分たちでやるので必然的にトラブルも多くなってきます。
Ⅳ、手数料は取られないが最初から手数料分が価格に乗せられていることがある。
手数料自体は取られませんが、その分の金額が最初から価格に乗せられていることがあります。
それはそうですよね、仲介屋さんにやってもらわないので自分たちでするので、自分たちにかかってくる手間が増えるのでその分の金額が含まれることになります。
Ⅴ、中古の場合自身でホームインスペクションをお願いした方が良い
これは中古物件にだけ言えることですが、建売や中古物件などすでに建っている家は壁の中がどうなっているのか知るのは難しいです。
新築建売なら壁の中がカビているということはないでしょうが、中古の場合断熱材の状態がどうなっているかは壁を剥がしてみないとわかりません。
家の躯体がどうか支障が出てないか知るためにもホームインスペクションをお願いするか、建物の状態も一緒に見てくれる不動産屋にお願いするのが良いでしょう。
売主のメリットになること
売主は仲介のできる会社だったら多少手間はかかりますが、外部の仲介屋さんを通さないので仲介手数料を払わなくて済みます。その分手数料分を利益にできますし、どうしても逃したくないお客様にはその分から値引きすることも可能になってきます。
まとめ
売主物件は数も少ないので費用を抑えて買うための一つの方法くらいにとらえておきましょう。
たまたま自分の欲しい物件が売主物件だったらラッキーくらいに考えましょう。
パワービルダー系の建売物件は売主から直接購入することはできないですし、売主物件は値引き交渉が難しいうえ手数料分は最初から価格に含まれている可能性もあります。
大事なことは目的を見失わずに、メリット・デメリットをしっかり理解して購入することです。
安く購入することが目的ではなく、理想の生活を手に入れることが目的のはずです。
売主物件にはトラブルやデメリットもあります。特に個人間での取引には注意が必要です。
そういった意味でも仲介屋さんを間に入れて安心を買うという意味では高い買い物ではないかもしれませんね。
解決策
仲介手数料を払いたくないという方は仲介手数料無料で取り扱いしている不動産屋さんもあるので、そういった不動産屋さんにお願いしてみてください。
SUUMOやアットホームなどの検索サイトなどでは一つの物件をいくつもの不動産屋さんが取り扱っています。その中には仲介手数料無料で扱っている不動産屋さんもあるのでそういう不動産屋さんを選びましょう。
また不動産というのは買い主側の不動産屋さんはどこの不動産屋さんでも扱ってくれます。
ですので気に入った物件を見つけたら手数料無料の不動産屋さんに持って行って取り扱ってくれるか確認すれば、手数料無料で取引してくれるかもしれないので試してみてください。
そういった不動産屋さんは売主から仲介料を得ているので利益はもらっています。ですので買主に不利になるようなことはありません。
ただし売主が法人の場合は仲介業者自体を間に入ることを嫌がるので扱えない可能性もあります。